Seeed K.K.の中井です。
前回の記事に引き続き、中国/深センにあるSeeedの製造工場も視察したので紹介したいと思います。
Seeedの深セン工場(Seeed Agile Manufacturing Center)は、本社オフィスから車で30分くらい行ったところにあるHengfeng Industrial townの中にあります。この工場は小ロット生産が得意だそうです。
受入検査、倉庫、実装・検査エリアの順に視察します。
まず目についたのは、各エリアで実施している作業内容が大きく掲示されている点。とてもわかりやすい。
また、進捗状況のダッシュボード表示に自社製品を使っていて関心しました。製品をどのように具体的に使えるのかがわかるし、自社工場で活用しているという事例にもなりますし。ダッシュボードだけでなく、室内環境のモニタリング、検査の補助装置など、いくつかの箇所で自社製品を使っていました。
資材倉庫
ファンクションテスト用の治具
製品数が多いので治具の数もすごいことになっています。
Wio Nodeの治具を発見!
実装ライン
はんだペーストを印刷し、部品を載せてリフロー。リフロー後はAOIを使って検査しています。
ディップ部品の実装にはスポットフロー装置を使っています。
組立工程
組立工程で作業指示書を見せてもらいました。変更履歴もあり、細かく指示内容が記載されていてちょっと安心しました。
トルクドライバーを使用する前には(トルクメーターを使って)既定のトルクとなっているか実測確認するルールとなっていました。安心材料がまた1つ増えました。
エージング室
高付加価値製品(SenseCAP ONEシリーズなど)は出荷前にエージングしていました。20時間以上、実施しているようです。
風洞実験室
回流式の風洞試験装置が備わった実験室。間近で見ると迫力抜群でした。SenseCAPシリーズの風速/風向センサーの検査とキャリブレーションを実施していました。
試験対象に当たる風向を変えながらテストできるよう、製品がターンテーブルに乗っていました。
完成品倉庫と出荷エリア
直販サイトのSeeed Bazaarや代理店様からの注文を対応しているエリアです。進捗状況がダッシュボードで一目でわかるようになっていました。週始めの月曜日が出荷数量が一番多くなるそうです。
まとめ
- コンパクトな規模で迅速に生産ができる
- 自社製品を利用し環境管理(温湿度やCO2濃度)している
- 風洞試験装置は一見の価値あり
- ISO9001取得済み
おまけ (Annual Partyの写真)
変更履歴
日付 | 変更者 | 変更内容 |
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2025/3/31 | mnakai | 作成 |