Smart Citizen Kitで気圧の変化を採ってみた

Seeedの坪井です。 台風が来ると皆さん気圧センサを持ち出すので、私もこのエンジニアブログのネタにGroveの気圧センサで気圧を採ってグラフにしてみようかなと考えていました。そんなとき、ちょうど深圳に頼んでいたSmart Citizen Kitの試作基板が届いたので、これを使ってみました。

Smart Citizen Kitとは

Smart Citizenは、スペインのバルセロナにある、Fab Lab BarcelonaとIAAC (Institute for Advanced Architecture of Catalonia)によるプロジェクトです。Smart Citizenはプラットフォームで、 Smart Citizen Kit (SCK)などのセンサノードから収集したデータを保存しWebに表示できます。Smart Citizen Kitのファームウェアはオープンソースで、ArduinoやPlatformIOを使って開発されています。ハードウェアもオープンソースで、Seeedはプロジェクトから製造と販売を委託いただいています。

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お手軽にセンサのデータをアップロードしてグラフ化できて便利なのですが、 Smart Citizen Kit 2.1 (SCK2.1)の無線LANインターフェースはESP-12Fという技適マークの付いていないモジュールです。このままでは日本で適法に使用することができないので、同じESP8266を使ったESP-WROOM-02という技適マーク付きのモジュールにSeeed株式会社でハードウェアを変更しました。その試作が今回届いた基板です。

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Fab Lab Barcelona

そういえば2018年10月に他の仕事でバルセロナに出張した際、プロジェクトの主要メンバーであるTomasさんを尋ねてきました。

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プロジェクトの部屋では、ワークショップで使用する予定の大量のSCKが並べられテストされていました。

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SCK2.1にはGroveコネクタが付いていてハードウェアの拡張も可能ですので、このように追加のセンサを接続して土壌の監視のテストも行われていました。

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台風19号

話が大分逸れましたが、台風19号が来たときの気圧の動きはこんな感じでした。なお、SCK2.1では気圧はkPa(キロパスカル)で扱われ、1kPaは10hPaです。 10月12日0時の時点では100.46kPaだった気圧は、16:40前後の98.41kPaに向けて下がっていき、少し戻してから19:30前後の98.33kPaまで再度下がり、台風が遠ざかるにつれて気圧が上がっていく様子が見てとれました。

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今後

日本向けに無線LANモジュールを変更したSCK 2.1ですが、このようにざっと動くことが確認できています。この後、検証を行い問題の無いことを確認した上で、量産と発売をしたいと考えています。日本で使えるSCKを心待ちにして下さっているお客様に届けるのが楽しみです。

変更履歴

日付 変更者 変更内容
2019/10/12 ytsuboi 作成