reComputer R1000

Seeed K.K.の松岡です。

産業用Raspberry Pi製品のラインナップにreComputer R1000という新製品を出しました。通信インターフェースを中心にさらっと紹介します。

Seeedの産業用Raspberry Pi製品

Seeedはオフィスや工場で安心して使えるRaspberry Pi製品(産業用Raspberry Pi製品)をいくつか製造、販売しています。 この産業用Raspberry Pi製品は基板むき出し状態ではなくケースに収めていて、防水や防塵に対処しています(製品によって程度の差はあります...)。 そして、より広い温度範囲で使用できるように作っています(製品によって(略))。 さらに、MCUにRaspberry Pi Compute Module 4を組み込んでいてRaspberry Piの豊富なソフトウェアを利用できます。

主要な産業用Raspberry Pi製品としてこれらを販売していますが、

  • ネットワーク機器
    • reRouter
  • マンマシンインターフェース機器
    • reTerminal
    • reTerminal DM
  • エッジコントローラ機器
    • EdgeBox-RPI-200

エッジコントローラ機器に、新たにreComputer R1000を追加しました。

  • エッジコントローラ機器
    • reComputer R1000 <--- New!

reComputer R1000

reComputer R1000はOTとITをつなぐコントローラです。 工場やプラントなどに設置されたセンサーやアクチュエータ、PLCといった機器(OT機器)と、イントラネットやインターネットのサーバーや端末(IT機器)とをつないで使うことを想定しています。

reComputer R1000の通信インターフェース

reComputer R1000は標準でRS485インターフェースを3つとEthernetインターフェースを2つ持っています。 Ethernetインターフェースの2つは完全に独立しているので、一方をOT、もう一方をITとネットワークを分離して使うことができます。

Wi-FiやBluetooth通信したいときはRaspberry Pi Compute Module 4 Antenna Kitを追加します。 内蔵しているRaspberry Pi Compute Module 4にWi-Fi/Bluetooth機能がありますが、ケースが金属なのでほとんど通信することができません。Raspberry Pi Compute Module 4 Antenna Kitを追加するとWi-Fi/Bluetoothを安定して使用できるようになります。

ほかの通信方式(たとえば、LTE)で通信したいときは、Mini-PCIeスロットに通信モジュールを追加することで実現できます。

2つのスロットは同一機能ではないので注意が必要です。スロット1はUSBをサポートし、SIMカードスロットに繋がっていますが、スロット2はUSBとSPIの両方をサポートしていますが、SIMカードスロットとは繋がっていません。

  • Mini-PCIeスロット1
    • LTEモジュール
    • USB LoRaモジュール
    • USB ZigBeeモジュール
  • Mini-PCIeスロット2
    • SPI LoRaモジュール
    • USB LoRaモジュール
    • USB ZigBeeモジュール

Seeedがオプションで販売しているMini-PCIe通信モジュールは日本国内では使えないものばかりです。😣

まとめ

  • reComputer R1000はOTとITをつなぐコントローラ。
  • RS485インターフェースを3つ。
  • Ethernetインターフェースを2つ。
  • アンテナ追加で、Wi-FiとBluetoothが使える。
  • Mini-PCIeの通信モジュール追加で、LTEなどに対応できると思う。

変更履歴

日付 変更者 変更内容
2024/7/29 松岡 作成