Seeeduino Nanoを使ってみた

こんにちは、Seeedの坪井です。

この前、「USB Type-Cに必要な終端抵抗」という記事で言及したSeeeduino Nanoを、自分のMacBookのOSをmacOS Catalinaにした後の機能検証ついでに使ってみました。そう、Seeeduino NanoのレセプタクルはUSB-Cですので、MacBookのUSB-Cと両端USB-Cのケーブルで接続することができます。

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ケーブルは、前回の記事で言及したRd抵抗が適切に接続されているかを確認するため、USB 3.1 Gen 2に対応しているSSDに付属していた短いケーブルを使ってみました。どうやらSeeeduino Nanoは適切なCCの終端処理がなされているようで、無事に給電と通信が行われています。

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これだけでは芸が無いので、冒頭の写真のように、Seeeduino NanoにGrove - Temperature&Humidity Sensor (SHT31)を接続してサンプルスケッチを動かしてみます。

使ったSeeed製品

www.seeedstudio.com

www.seeedstudio.com

www.seeedstudio.com

Arduino IDEでSeeeduino Nanoの開発ができるようにする

まず、Arduino IDEをArduino.ccからダウンロードしてきて、インストールしました。 次に、ボードマネージャーにSeeed製ボードを追加します。 f:id:ytsuboi:20191214152517p:plain Preferenceにある「追加のボードマネージャのURL」欄に

https://raw.githubusercontent.com/Seeed-Studio/Seeed_Platform/master/package_seeeduino_boards_index.json

このURLを追記します。追加を終えたら、「ツール→ボード→ボードマネージャ」の順に選択し、ボードマネージャを起動します。 ボードマネージャの検索窓に「Seeed AVR」と入力すると、今回インストールをしたい「Seeeduino AVR」パッケージを見つけることができます。 f:id:ytsuboi:20191214153246p:plain 見つけたら、インストールボタンをクリックしてください。

VCPドライバのインストール

Seeeduino NanoのUSB-シリアルブリッジには、Silicon LaboratoriesのCP210xが使われています。これのドライバをインストールします。下記のページから、使用しているパソコンのOS向けのドライバをダウンロードしてインストールしましょう。 jp.silabs.com

SHT31用のArduinoライブラリ

次に、SHT31用のライブラリをダウンロードしてインストールしましょう。ライブラリは下記のページで配布されています。

github.com

GitHubのページの「Clone or download」の右にある▼をクリックし、「Download ZIP」をすると手軽に入手ができます。 f:id:ytsuboi:20191214154312p:plain

Arduino IDEの「スケッチ→ライブラリをインクルード→.ZIP形式のライブラリをインストール」の順に選択をし、さきほどダウンロードしたZIPファイルを選択すると簡単にインストールができます。

ハードウェアの組み立て

冒頭の写真では、私はGrove Shield for Arduino Nanoを併用してGrove - Temperature&Humidity Sensor (SHT31)を接続しています。Seeeduino Nano本体にもI²CのGroveコネクタが付いていますので、Seeeduino Nano単体でもSHT31は接続することができます。

組み立ては簡単、Grove - Temperature&Humidity Sensor (SHT31)をSeeeduino NanoかGrove Shield for Arduino NanoのI²C GroveコネクタにGroveケーブルで接続するだけです。

www.seeedstudio.com

スケッチのビルド

まずは、インストールを終えたSHT31用のライブラリのサンプルスケッチを開いてみましょう。「ファイル→スケッチ例→Grove SHT31 Temp Humi Sensor→example」の順で開くと、サンプルスケッチが開きます。

次に開発ターゲットのボードをSeeeduno Nanoにします。「ツール→ボード→Seeeduino Nano」の順で開きます。 あとはシリアルポートを選択します。macOSでは、「/dev/cu.SLAB_USBtoUART」でした。「ツール→シリアルポート」から選択します。Windowsの場合は適切なCOMポートを選択してください。

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スケッチのビルドとSeeeduino Nanoへの転送は、Arduino IDEの「→」アイコンをクリックすることで行えます。 サンプルスケッチは、SHT31から読み取った値をUART(シリアル)に出力するように作られていますので、虫眼鏡アイコンをクリックしてシリアルモニタを起動しましょう。すると、温度や湿度が表示されるはずです。

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まとめ

今回は私のmacOS Catalina環境のセットアップのついでに、Seeeduino Nanoを使ってみました。 Seeed製品のマニュアルはWikiに書かれているのですが、ここにはVCPドライバについての説明が無く不十分だなと感じました。担当チームにフィードバックしたいと思います。

変更履歴

日付 変更者 変更内容
2019/12/14 ytsuboi 作成