Seeed K.K.の松岡です。
今回は、Seeed本社が今年から提供している、Grove.pyライブラリを紹介します。
Grove.pyライブラリとは?
Groveのソフトウェアというと、wikiに載っているサンプルコードはArduino Unoのものがほとんどで、例えばRaspberry Piから使用しようとすると、Wiring Piやpigpioといった低レベルI/Oライブラリを使って、チップのデータシートとにらめっこして自らコードを作らなければいけませんでした。賛同してくれる方は少ないかも?ですが低レベルなコードを書くのは楽しいことではありますが、手早く実験したいときには苦痛です。
そこで、組み込みLinuxを対象にした、Groveモジュールを利用するためのPythonライブラリ「Grove.py」を提供することにしました。
対象のマイコンボードは、Raspberry Pi、Raspberry Pi Zero、Coral Dev Board、NVIDIA Jetson Nanoで、Grove Base Hat for Raspberry PiもしくはGrove Base Hat for Raspberry Pi Zeroを使ってGroveモジュールとの接続を想定しています。
対象言語はPythonで、約50種類(2019/11/7時点)のGroveモジュールに対応しています。
Coral Dev BoardにGrove Base Hatを載せる場合は、コネクタ部分をケーブルで延長するなど、一工夫必要です。
使い方
それでは、Raspberry PiとGrove Base Hat for Raspberry Piを組み合わせた場合の、使い方を紹介します。
Raspbianは2019-09-26-raspbian-buster.imgを使いました。
インストール方法
$ sudo apt update $ sudo apt upgrade
しておいて、Seeedが用意しているインストール用シェルファイルinstall.shを実行してください。
$ curl -sL https://github.com/Seeed-Studio/grove.py/raw/master/install.sh | sudo bash -s -
install.shが、いくつかのファイルをネットワークからダウンロードしてインストールします。それなりに時間がかかるので、気長に待ちます。
Lastest Grove.py from github install complete !!!!!と表示されれば成功です。
サンプルコードを実行
次は、サンプルコードを実行してみましょう。
サンプルコードはGrove.pyに同封されています。(具体的には後ほど確認)
githubからGrove.pyをクローン(ダウンロード)してもいいのですが、すでにRaspberry PiにGrove.pyがインストールされているので、そこのサンプルコードを使うことにしましょう。
pip show grove.pyコマンドで、Grove.pyがインストールされたディレクトリを調べます。
Locationに表示されたディレクトリ配下のgroveディレクトリが、Grove.pyです。
例として、grove_led.pyを見てみましょう。
中身はこのようになっていて、コメント、ライブラリ、サンプルコードの構成になっています。
サンプルコード部分は、1秒オン、1秒オフを繰り返すものになっています。
Grove - LEDをD5コネクタに接続して、python grove_led.py 5
を実行してください。
Grove - LEDが手元に無かったので、代わりにGrove - Buzzerを使いました。
変更履歴
日付 | 変更者 | 変更内容 |
---|---|---|
2019/11/7 | 松岡 | 作成 |