Seeed K.K.の松岡です。
Groveシステムについて松岡的視点で取りまとめてみました。
Groveシステムってなあに?
温度センサーやブザーといった、様々なセンサーや電子パーツをマイコンボードに容易に結線して使うことができるシステム。
好みのマイコンボードにベースシールドを取り付けて、そこに電子パーツが載ったGroveモジュールをGroveケーブルで接続します。
Groveモジュールが豊富で、また、コネクタの形状が統一されているので、電子パーツをはんだづけするといった手間がかかりません。実験、試作をすばやく開始することができます。
Groveモジュールの種類
Groveモジュールのコネクタは、2mmピッチ4ピンで統一されています。通信の種類と電源電圧でいくつか分類でき、この分類を考慮して結線する必要があります。
通信はピン1とピン2で、デジタル入出力、アナログ入力、I2C通信、UART通信の4種類です。
電源電圧はピン3とピン4で、5Vもしくは3.3Vです。
Groveモジュールは、通信の種類はいずれか1つ、電源電圧は1つ、もしくは両方に対応しているものがあります。 たとえば、Grove-Carbon Dioxide Sensor(MH-Z16) (SKU#101020067)はUART通信で5V電源のみですが、Grove - GPS (SKU#113020003)はUART通信で3.3V/5Vの両電源に対応しています。
使いたいGroveモジュールの通信種類と電源電圧を知りたいときは、Grove Selection Guideを見るといいでしょう。
Groveシステムが使えるマイコンボード
使いたいマイコンボード用のベースシールドが有るか?ですが、こちらで探すことができます。たいていは見つかると思います。
代表的なものと、注意点をまとめました。
Arduino Uno
Base Shield V2 (SKU#103030000)
デジタル入出力、アナログ入力、UART通信、I2C通信のGroveモジュールを接続することができます。
また、3.3V/5Vの切替スイッチがあり、Groveモジュールへの電源電圧を切り替えることができます。
Seeeduino
Seeeduino (102010026)
マイコンボードに、I2C通信とUART通信のコネクタが用意されているのでベースシールド不要でGroveモジュールを使うことができます。電源電圧はスイッチで切り替えることができます。
デジタル入出力やアナログ入力を使いたいときは、I2C通信のコネクタでできますがちょっとややこしいのでArduino Uno用ベースシールドの追加をオススメします。
Raspberry Pi
GrovePi+ (SKU#103010002)
Grove Base Hat for Raspberry Pi (SKU#103030275)
GrovePi+、Grove Base Hat for Raspberry Piは、デジタル入出力、アナログ入力、UART通信、I2C通信のGroveモジュールを接続することができます。
これらはGroveモジュールへの電源電圧に違いがあります。GrovePi+はRaspberry PiとGroveモジュールの間にATMEGA328がいて、接続できるGroveモジュールは5Vに限られます。(ブロック図)
一方、Grove Base Hat for Raspberry PiはRaspberry Piから直接Groveモジュールに接続されており、接続できるGroveモジュールは3.3Vです。アナログ入力はRaspberry Piに無いので、STM32を載せて実現しています。
Raspberry Pi Zero
GrovePi Zero (SKU#114020001)
Grove Base Hat for Raspberry Pi Zero (SKU#103030276)
2種類の特徴は、Raspberry Pi用ベースシールドと同じ。
Raspberry Pi用と比べて基板が小さいので、コネクタの数が減っています。
micro:bit
Grove Shield for micro:bit v2.0 (SKU#103100063)
デジタル入出力、アナログ入力、UART通信、I2C通信のGroveモジュールを接続することができます。電源電圧は3.3V。
micro:bitのUSBコネクタから電源供給している場合、3.3V電源の出力電流が小さいため、消費電流が比較的多めなGroveモジュールを接続すると動作しないときがあります。そのときは、シールドのUSBコネクタに電源供給してください。
変更履歴
日付 | 変更者 | 変更内容 |
---|---|---|
2019/10/25 | 松岡 | 作成 |